この電脳コイル現象は、電脳メガネを装着した人の意識を受信できるイマーゴ機能を逆に働かせたものと思われるが、イマーゴ機能の原理そのものが解明されていないため、コイル現象もなぜ起こるかはっきり判っていない。
残された肉体への影響
この電脳コイル現象に襲われると、肉体から離れた電脳体は意識を持ち、電脳空間で自由に行動できるが、問題なのは、残された肉体が意識を失ってしまう事だ。
実体のある通常の空間で突然意識不明となるため、その後の外的要因で残された肉体が損傷を受ける可能性がある。電脳コイル現象中に元の肉体が死亡する事も考えられる。
また、この現象は電脳メガネのイマーゴ機能が関係しているため、肉体と離れた電脳体をつなげている電脳メガネの電源を切ったり、外したりすると電脳体が元に戻れなくなる可能性がある。
電脳コイル現象で離れてしまった電脳体を元の肉体に戻すには、今のところコイルタグか同等の暗号を用いないといけない。
万一、電脳体が元の肉体に戻れなくなると、残された肉体は意識不明のままとなり、植物人間状態となってしまう。