電脳コイル現象により電脳体と肉体が分離した後で通路が閉じてしまったり、事故などで生命が失われた場合、電脳体はどうなるのであろうか?
おそらくコイルス社は電脳空間で起こりえるこのような事故も想定してCドメインに繋がるあっちの世界を作ったのではないだろうか?
電脳体の保存場所としてのあっちの世界
通路が閉じてしまった場合はまた開けばよいが、事故などで生命が失われた場合はどのように扱ったらよいのだろうか?
死んだ肉体に電脳体を戻し、文字通り心身共に死亡とするのだろうか。どうやら人格などの人を人足らしめているもろもろの情報は、電脳体の側にあるようなので、強制的に死んだ肉体に電脳体を戻すのは殺人と同意義のような気がする。
原理はともあれ電脳コイル現象が起きる事が判った時点で、このような事態が生じたときの対応策を考えておかなければならなかったはずである。
その一つの回答がCドメインあっちの世界ではないだろうか。
肉体を持たない電脳体のみの体で、普通の空間で人間と認めてくれるであろうか?電脳ペットや電脳グッズは認めるとしても肉体を持たない人間はおそらく認められないであろう。
そのような電脳体のみの体となってしまった者たちの避難場所として、Cドメインあっちの世界の存在意義があるのかもしれない。