ヌルとは謎の電脳空間Cドメインから侵入した人型の電脳体である。
Cドメインそのものが未だにどのような空間か判明していないために、のこヌル自体もどのような性質があるのか全く判っていない。
現時点で判っている事は、このヌルは触れる事により、人間の電脳体をその肉体から精神とともに連れ去る能力があるという事ぐらいである。
危険な電脳体
ヌルの存在は4年前に原川玉子が、都市伝説にあるミチコさんを呼び出す儀式を行った際に開いたCドメインとの通路から侵入してきたことにより初めて認知された。
しかし、このCドメインの存在自体知られておらず、ましてや後にコンピューターウィルスが変質したイリーガルという電脳体が現れる前に発見されたこのヌルに関しては、ほとんど何も判っていない。
研究しようにもヌルは通常空間には存在しないし、ヌルの生息しているCドメイン、または通常区間との通路に入り込むのは非常な危険が伴うためだ。
現在判っているヌルの能力のうち最も危険なのは、電脳体を分離し持ち去る能力があるという事だ。この能力は我々にとっては肉体から精神を抜き取られるのと同異義語である。
万一、電脳体が分離した状態で通路が閉じてしまえば、残された肉体は植物人間状態となる事を意味している。このため、ヌルの存在する場所での調査は大変危険であり、その事がヌルの研究を進める事ができない最大の原因である。
我々が生活している通常空間とは全く別の危険な空間がある事は、一般には知らされていないが、そのために準備が整わないうちに通路が開いた場合は、知らぬうちに通路に迷い込み、ヌルに電脳体を持ち去られる危険性がある。この事はメガマス社は認識しているはずであるが、未だに有効な対抗策がないのが現実である。









