黒いコイルタグはメタタグの中でも特殊なタグで、電脳の体が生身の体から離れてしまった場合に元に戻すタグである。
この現象は都市伝説として、バージョン5.2未満の危険な古い空間に入り込んだ場合に生じるとされている。また、電脳の体が生身の体から離れたままになってしまうと、残された生身の人物は意識不明になり植物人間のような状態になってしまうとも言われている。
こうなる前にコイルタグを使い、電脳の体を元に戻す訳であるが、このタグが存在すること自体が、逆にその状態が起こりえる事を証明している。
コイルタグのルーツ
コイルタグはおそらく電脳メガネの開発中に起きた、突発的な事故に対応するために作られた物であろう。
初期のマイナーモデルには実験的な機能が盛り込まれていたが、おそらくはこの実験的機能の試験中に、電脳の体と生身の体が分離してしまう事態が発生し、その結果、生身の体に深刻な影響を及ぼす事が判明し、その対応として作られた可能性が高い。
現在の電脳メガネにはマイナーモデルに有った実験的機能は搭載されていないが、バージョン5.2より古い空間に入り込んでしまった場合、なぜか同じように電脳の体と生身の体が分離してしまう状態がおき得る事は、電脳メガネ関係者(メガばあや原川玉子のような電脳空間のエキスパート)では周知の事実であるのだろう。
もちろん、その事を知っている人物はごく少数である。
コイルタグが働くのは、は生身の体と電脳の体の距離が3m以内の場合である。
これを超えた状態で、万一電脳メガネを外したり電源を切ると(あるいは電脳メガネ自身が破壊されると)、電脳の体と生身の体は合体する事ができなくなり、電脳の体は電脳空間に取り残され、生身の体は現実世界で意識不明の植物人間のようになると考えられる。
おそらく、メガマス社が大黒市に市立の企業病院を設立し、メガじいが電脳医療に関わったのは、そのような事故で想像以上の多くの人々が被害を受けたからではないだろうか?
おそらくは4年前の電脳メガネ装着者に起きた一時的な意識不明の原因もバージョン5.2より古い空間に関係したものと思われ、それにはメガばあ、原川玉子、猫目宗助が直接的に関わりを持っているはずである。(もちろん天沢勇子の兄も)









